「都市を詩作する」

NEW SCHOOL 「5つの都市の断面図」 

1月30日(金) 彦江智弘 講義+ワークショップ「都市を詩作する」:街にまつわる街にあふれる言葉を詩的に読み替え、都市を言葉で再構築する。

1月30日(金)にNEW SCHOOL「5つの都市の断面図」の第2回講座が行われました。

講師がオムニバス形式で講義やワークショップを行うNEW SCHOOL、「5つの都市の断面図」。第2回は横浜国立大学院都市イノベーション研究院教授の彦江智弘さんをお招きしました。彦江さんは20世紀前半のフランス文学を専門に、近年ではル・コルビュジエと文学者との関わりを中心に都市と文学の問題に取り組んでいます。

講義中の彦江智弘さん

今回は講義+ワークショップとして、事前に配布された資料の説明や、今回のワークショップに取りくむ上での講義が行われました。その後それぞれが街に出向き、言葉や材料を集めてそれを基にした詩の作成に取り組みます。

講義の様子

受講者は、「都市を詩作する」というテーマのもと都市から言葉を拾って詩を作っていきます。「都市を語ることば」をどのようにずらしたり、混ぜたりできるかをテーマに、2つのワークから1つを選びに取り組みます。

解散後、課題に取り組む受講生にアドバイスする彦江智弘さん

1つ目は、「シンタグマ」と「パラディグマ」という考え方を使って、あらかじめ用意された都市を語ることばを書き換えるワークです。
ここでは、普段あたりまえに使っていることばの並びや組み合わせを少し“バグらせる”ことを「詩的」と捉えました。整えるのではなく、接続の仕方や選び方を変えてみることで、意味の揺らぎや別の風景が立ち上がることを体験しました。

2つ目は、「ことばのすき焼き」という考え方をもとに、実際に街や館内でことばを採取し、それらと対話しながら作品をつくるワークです。
駅の掲示、看板、案内表示など、ふだんは意識せず通り過ぎてしまうことばを拾い集め、自分のことばと混ぜたり、並び替えたりしながら作品にしていきました。レクチャーで「見えないゴリラ」の話もヒントに、見えていなかったものに目を向けることの大切さを改めて感じました。

完成した詩を読みあう様子

都市は完成されたものというより、さまざまなことばが同時に存在している場だと思います。そのことばを拾い、組み替え、混ぜることは、都市と一緒に作品をつくるような感覚でもありました。

自分の住む都市を見つめなおしてみる。すると自分と都市のつながりを認識しなおし、自分が住む都市からどんな影響を受けているか、自分がいつも都市をどのようなまなざしで見ているか、様々な視点が得られたのではないかと思います。


次回のスクールはダンサー/アーティストのAokidさんをお招きして、「都市を歩く・走る・踊る」ワークショップを行います。

文・Art Center NEW インターン 紺野心彩 +企画・補助 酒井風