NEW Days

尾﨑藍、キンマキ、下司悠太、トモトシ、中野岳、東野哲史、三田村光土里、大和楓

2025.06.01 [日] _07.20 [日]

12:00〜20:00  水、木曜休館  一般1000円、大学生800円、高校生以下無料 共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局

NEW主催

横浜に新たに誕生する芸術複合施設「Art Center NEW」。ここでは、展覧会、音楽ライブ、トーク、ワークショップなど多彩な活動を通して「新しさ」とは何かを模索していきます。その第一弾企画として展覧会「NEW Days」を開催します。日々変化する生活や制作に着目し、若手からベテランまで幅広い年代のアーティストによる、絵画、映像、写真、インスタレーション、パフォーマンスなど多様な表現を紹介します。また会期中、展覧会と横浜に関連したイベントも開催しますので、初夏の横浜の散策と合わせてお気軽にお越しください。

新編、新説、新釈、新考。日本において幕末維新期はそれ以前に比べて、「新」と冠された書物が大量に出回ったのだといいます。西洋から進歩思想が流入し、目指すべき近代に向かって世の中が日々成長すると約束された時代。今後出る新刊に期待を寄せたのは、過去から未来へのリニアな意識に満たされていたからなのでしょう。
では今は?
表現の領域においては新しくあることはオブセッションのように感じられることもあって麻痺してくるし、ポストモダン以降、新しさは終焉した、なんて言われてもいる。でもその終焉を今、歴史的な取り決めや歴史的に新しくなければならないという要求、つまりリニアな「新しさ」から自由になることなのだと、ポジティブに捉えてみたい。そこでは、ニューメディアがプリミティブなものへと変わるかもしれないし、オールドマスターが現代的なあり方へと変わるかもしれない。
人が生きる限り変わり続けなければならないのと同じように、作品もまた過去のまま止まってはいないでしょう。そんな日々の生活のように変わり続けることの中にこそ、まだ見ぬ「新しさ」は現れるのではないだろうか。
つまりこれは、まだ見ぬ「新しい日々=NEW Days」に向けての展覧会なのです。
(Art Center NEW 秋葉大介)

尾﨑藍《壺 Jars》2023-2024
セラミック、木材、石、野菜、塩
キンマキ 武蔵野美術大学 油絵研究室 助教 研究成果展 「beautiful name」展示風景 2024
全てキャンバスに油彩
下司悠太《日々》2023
大葉、切干大根、大豆、豚肉、米
トモトシ《ミッシング・サン》2021
シングルチャンネル映像14分3秒
中野岳《椅子取りゲーム》2018
パフォーマンス、映像 7 分 46 秒、サウンド、HD
東野哲史《ブルースとブルース》2024 
脚立、平鍋、台車、マイク、マイクスタンド、アンプ、プロジェクター、広東米酒、龍の置物、米、封筒ほか
三田村光土里《Till We Meet Again -また会うために私はつくろう- のためのインスタレーション》恵比寿映像祭 2022 
写真、映像、木材他
大和楓《Flip the paper near the chin》
2023 木材、新聞紙、バンド 
撮影:井波吉太郎 

会期中イベント

6月1日(日)15:00-17:00
下司悠太「みそ仕込み」

定員:先着20名(要事前予約)
参加費:500円(別途展覧会入場料を申し受けます)
参加希望の方はinfo@artcenter-new.jpまでメールにて、氏名、参加人数、年齢をご連絡ください。
レクチャーを受けた上で参加者のみなさまの手で大豆から味噌を作ります。作られたみそは会期後にわたって会場に保管され熟成されます。会期後お持ち帰り頂くことも可能です。

6月15日(日)14:00-16:00
平倉圭ゲストトーク「知覚、地下、新しさ」

定員:先着50名(事前予約不要)
参加費:無料(展覧会入場料は申し受けます)
横浜国立大学大学院准教授の平倉圭さんをお招きし、「新しさ」について考えるトークを行います。

ゲストプロフィール

平倉圭(横浜国立大学准教授、芸術学者)
1977年生。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院Y-GSC准教授。ヴィクトリア大学ウェリントン客員研究員(2023-24年)。生物学的身体の外に展開された思考としての芸術を研究。最近は人間以外の生き物たちの表現性に関心がある。著書に『かたちは思考する──芸術制作の分析』(東京大学出版会、2019年)、『ゴダール的方法』(インスクリプト、2010年、第二回表象文化論学会賞受賞)ほか。作品に《ピカソ他を分解する(延長され、埋め込まれたヴァージョン)》(blanClass、2014)ほか。

7月20日(日)17:00-17:30
大和楓「フィット・パフォーマンス」

定員:先着50名(事前予約不要)
参加費:無料(展覧会入場料は申し受けます)
参加作家の大和楓によるパフォーマンスを自身のインスタレーション作品の中で行います。沖縄戦の捕虜収容者たちの「姿勢」に目を向け、そこに刻まれた個人の在り方に身体を通じて迫ります。

※いずれのイベントも動画、写真撮影を行い、後日記録として公開する予定です。予めご了承ください。
そのほか、トーク、シンポジウム、ツアーなど開催予定です。詳細は決定次第、このページでお知らせいたします。

ARTISTS

  • 尾﨑 藍

    1991年生まれ。東京造形大学絵画専攻卒業。2022-2024 年にライクスアカデミーのレジデンスプログラムに参加。ビデオ、立体、テキスト、ドローイング、インスタレーションなど多様な手法で制作を行う。身体や経験、感情とい […]

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  • キンマキ

    1995 年三重県生まれ。2020 年、武蔵野美術大学 大学院 造形研究科 修士課程美術専攻 油絵コース 修了。家族が書いたメモ( 買い物メモやto do list など、日常の中で何気なく書かれたもの) や、iPhon […]

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  • 下司 悠太

    1994 年生まれ。2017 年東京造形大学造形学部デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。卒業後オフソサエティ株式会社に勤務。美術館開館支援業務や施設の施工などを行う。在職中から家事代行業を兼業。会社と家事代行を辞め […]

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  • トモトシ

    1983 年山口県生。大学を卒業後数年にわたって建築設計に携わる。2014 年より展覧会での発表を開始。新しい都市の使い方をテーマに制作している。2020年よりトモ都市美術館を運営し、ワークショップを通じて都市に主体的に […]

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  • 中野 岳

    1987 年愛知県生まれ。2017 年シュトュットガルド国立美術大学ファインアート科ディプロマ課程修了。滞在する国や地域の特色を取り入れ、生活を反映した彫刻やパフォーマンス、映像作品などを制作している。近年は「スポーツの […]

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  • 東野 哲史

    1976 年滋賀県生まれ。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業。非生産的生産活動という名目のもと、日常の取るに足らないものごとや単なる思いつきに対してのレスポンスを制作の起点として、インスタレーション、ビデオ、 […]

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  • 三田村 光土里

    1964 年愛知県生まれ 東京在住 フィールドワークから得られる私小説的な追憶を題材に、写真や映像、言葉や日用品等の多様なメディアと組み合わせた空間作品を国内外で発表。滞在型プロジェクト「Art & Breakf […]

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  • 大和 楓

    1998 年徳島県生まれ。2024 年金沢美術工芸大学彫刻専攻卒業。沖縄県在住。個人の身体技法をその社会秩序の大きさとして捉え、日常の中に埋もれている些細な身振りから一つの型を掘り起こすことをテーマに作品を制作している。 […]

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